アンティーク

2019年8月28日 (水)

もう少しアンティーク。

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車の燃料計のように、残りの人生がわかるといいが、わからないから老人は大変だ。


しかし、わかったとしても、針が赤い部分を差し始めたら平常心でいられるかどうか。


いや、もう既に赤い部分なのだが。

平均余命というのがあるが、老人の歳だと男性は15年、女性は20年だそうだ。


つまり、野生のパンダやシマウマの一生程度の人生は残っているというワケだ。うまくいけばだが。


15年前と言えば、永く勤めた百貨店を辞めた頃だ。
あれからの人生を振り返ってみても、残り時間はそんなには無い。

まだ、もう少しやりたい事がある。
デコラティブアートだ、モダニズムなんてものに飽きたんだ。
ピンタレストやインスタグラムには刺激的なアイデアが溢れている。


人生の断捨離は既に終えたから、
これから、人生の終わりの時期を自分好みの美で整えてみるのもいいな。

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2019年8月19日 (月)

この夏のアンティーク。

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ヴォーグの表紙のブログをアップした日は、七月の今頃の雨のヒドイ日だった。
ヴォーグの表紙を額装しようと思った。


思い立ったらすぐ行動しないといけないタチの老人は、すぐに岐阜市内の老舗の画材屋さんへ出かけた。
学校を出て最初に勤めた新聞社の近くにあり、なんどか前を通ったことはあるが入るのは初めてだ。


店内は決して整理されているとは言い難い状態で絵具や筆がびっしりとつまり、奥の狭いスペースで家族らしき三人が額装などの作業をしていた。


この絵を額装したい、黒か焦げ茶の木の額でマットはアイボリーかグレー、キャプションをマットに載せたいと伝えると、とても無口な女性だったが二階の倉庫に案内された。床から天井まで棚にびっしりと額がつまり通路にも階段にも商品が山積み、凄い量だ。典型的な昔の老舗だな、商品の在庫管理も整理も、もちろん商品の回転率なんてことも考えに無い古い商売だなと、内心すこしバカにした。
これだからダメなんだよ個人の商売は、と元百貨店勤めが倉庫を観た。


無口な女性が、無口のまま、さっと二種類の額を見せてくれた。思いどおりの額だ、濃い色の額に決めて同じフレームで二種類のサイズの額を用意してもらった。予算もあるのでちなみにお値段はと聞くと予算以内。額を決めて、マットの色を決めると、作業場でマットをカットする作業、絵のあたりとキャプションの大きさを考えマットをカットする。


コンピュータに数字を入れて製図版のような物にセットするとマットは自動でカットされる。これも凄い。


額装が済むと、無口な女性が初めてニコリとして、イイねと笑った。
なんだか、久々に、プロに出会ったような気がした。


店の中は、ゴタゴタだが、老舗ってイイなと思った。プロだな。


でも、商品はもう少し整理した方がいいし、お化粧もした方がいい。

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2019年8月 4日 (日)

お気に入りのアールデコ フラッパーのハーフドール。



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Art deco German Porcelain Flapper Lady Half Doll with Hat.

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さて、いかにも凛としたモダンガールだ。
第一次世界大戦は男たちを戦場に送り
女性の社会進出を一気に進めた。

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第一次世界大戦によるヨーロッパの荒廃とその後の世界恐慌。
ギャッビーと浮かれていたのは、戦場から遠く離れたアメリカと、
戦争によるドル高を享受したパリのアメリカ人だけかも知れない。



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精神的前衛・思想的進歩派こそがモダンガールの立ち位置だ。
ディプレッションモダン(不況) 少し不幸の味がするのがたまらない。
フラッパーのハーフドールは、数が少ないのが難点だが、知的で服飾史の標本として見ても面白い。



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Made in Germany 1930年頃

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2019年7月27日 (土)

Vintage china pin cushion / half doll.

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この衣装のロウケツ染め風の絵付けはラスター彩。
リプロだろうと思って買ったが。まあ、いい物だった。



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Marked: Germany

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ハーフドールは、市場にある物は、ほとんどリプロと言っていい世界だ。

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ドイツの物は東ドイツ時代に、モールド(石膏型)がメーカーから売りに出されたり流出しており、本物偽物を判断するのは無理。
大量生産そのものがコピーの手法であり、同じモールドから作られていればお手上げだ。
リプロとオリジナルの定義だって大量生産品では難しい。
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最初のマスターモールドからプアリングモールドが作られ、そのプアリングモールドから数十個の製品が作られた。
最初の形は鮮明だが、次第に不鮮明になって形がぼけていく。


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アンティークか今出来の物かは、コレクターの最大の関心事だが、
そうであるかないかは、台座の汚れやらヤレ具合を見るしかない。

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2019年7月25日 (木)

Carl Schneider Pierrette half doll,art deco,ca1930.

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アールデコのハーフドールのコレクションにピエレッテイは欠かせない。
ピエロの起源はイタリアの即興喜劇コメディデラルテで16世紀に遡るし
サーカスの流行は18世紀からだ。

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フランス映画 ジャック・カトランの「嘆きのピエロ」の公開が1924年、
チャップリンの映画「サーカス」は1928年だから、ちょうどその時代のもの。



ちなみに下の写真は、当コレクション自慢のオールドノリタケのピエレッテイ。

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1925年のパリ万博・アールデコ展、この年、日本では治安維持法が成立、中国大陸では日本軍の暴走。
第一次世界大戦の敗戦国ドイツではヒトラーの「我が闘争」。やがて来る世界恐慌と泥沼の第二次世界大戦。


ピエロの哀愁は、
空前の好景気からの世界恐慌。大戦と大戦の間の混沌。
不況時代のディプレッションモダン。



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映画の黄金期であったハリウッドでは、アーティスティックリバテイ(噓をつく芸術的自由)。
嘘の大伽藍のなかで人々は夢を見、現実を忘れようとした。


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老人がマルセルマルソーのパントマイムを見て衝撃を受けたのは二十歳の時で、

大阪万博の年だった。
ダブルスクールで通っていた養成所の修学旅行だった。
当分は、仲間内のコミュニケーションはパントマイムだったな。
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Antique German Half Doll
Carl Schneider社 1930年頃


アールデコのフラッパーの資料としては
Carol Rutherfordさんのピンタレストが最高です。

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2019年7月21日 (日)

和傘が載ったアールデコ期のヴォーグの表紙(復刻版)。

 

オールドノリタケのデコレデイに始まって、この春手に入れたフラッパーのポーセリンのドアノッカーから、フラッパーのハーフドールに進んで、バッシングフラッパーが日本の日傘を使っていることに気が付き、アールデコのファッションを調べていくと、面白いほど蛇の目傘が見つかる。

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老人は、かって日本一の和傘の産地だった岐阜市の加納在住ということで、面白いテーマを見つけたものだと、色々と調べてみた。

かって加納の和傘が海外にも輸出されていたという記録はあるが、それがアールデコ期のファッションとして人気だったという記録は地元にはない。

ただ、記録がないから、事実がないという事ではない。地元だから言うが、あの傘貼りの爺様婆様たちが、そんな洒落たことに関心が無かっただけで、その時代は面白いほど売れて、海外へも売れていったから、その先でドウかなんてことを考えていたわけではないから、海外にも売れたという認識だけで終わっているのかもしれない。

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日本の和傘、岐阜の加納の和傘が1920年代から30年代のヨーロッパやアメリカで、

アールデコ期のフラッパーファッションの重要なアイコンであった。というコトを証明するには、どうしたら良いのだろうか。

先日来、フラッパーの写真やら、有名な版画家の作品を幾つかアップしてきたが、決定打が欲しい。

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ならば、当時のファッション誌の権威であるVOGUEの表紙に和傘が載ったなんて事実がないか調べてみた。

雑誌の表紙なら年代もハッキリしているし、証拠として最高だ。

二点程、和傘が載ったヴォーグの表紙の復刻版ポスターをアメリカから手に入れた。


先ずは、1919年7月1日号の表紙。

Vogue Magazine Cover-Helen Dryden illustration

イラストレーター ヘレン・ドライデン(米)

July.1919  Hot Weather Fashions
(1975年復刻)

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さて、海辺に海水浴用のテントと傘が三点。女性のワンピースの模様は浴衣地のようで模様は扇子。スカーフは着物の模様のようでジャポニズム。

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和傘としては、軒のカーブがおかしい。裏側の構造は蛇の目傘の糸かがりがあるが小骨と糸かがりを混同してしまっていておかしい。柄竹が真竹とは思えない。大きなハジキがあるが、この構造では傘をとじることは不可能だ。イラストレーターの和傘についての誤解の範囲だろうか、それとも東南アジアあたりの傘なのか。女性の頭にはターバンがあるではないか。ペーパーパラソルではあるが、日本の物かどうかは不安がのこる。

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傘のディテールは変だが、波の描写は浮世絵風でもあり、全体としてはジャポニズムではある。

ヴォーグはアメリカとフランスでそれぞれ独自に編集発行されていたはずだが、英語表記だからアメリカ版。

 

そして、1924年3月上旬号の表紙。

Vogue Parasol Pretties Cover

Pierre Brissaud

イラストレーター ピエール・ブリゾー(仏)

French Art Deco Paris Fashion Umbrella

(1980年復刻)

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パリのパラソルの店の店頭のイラストだが、洋傘の真ん中に蛇の目傘がある。
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ただし和傘とおぼしき物の内側は小骨も糸かがりも省略されている。


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左上の洋傘は骨も小骨も描き込まれているが骨の本数が少ないから描き込まれているだけで、骨の本数の多い和傘でこれを描き込むことは困難だ。デフォルメ(省略)されたと考える。

ということで、残念ながら和傘であるという決定打にはなりえない。
冒頭の5点の写真の方が証拠としては意味がある。
もう少し明瞭に和傘であることを証明できる写真をアップしてみる。

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やはり写真の方が明解だ、キャプションにもジャパニーズスタイルとある。

まあ、流行の最先端のヴォーグの表紙に和傘らしきペーパーパラソルが掲載され、流行のファッションであったということは間違いない。
パラソルとアンブレラの違いは、日傘と雨傘の違いで、日本の蛇の目傘はペーパーパラソルと呼んで日傘として人気があった。
(もちろん和傘は、唐傘ともいい中国由来であり、中国にかぎらず東南アジアでは竹と紙で出来た色々な傘があった。)
この時期のファッションプレートには日本のパラソルと表記された物がある。
ペーパーパラソル、いかにもフラッパーな気分だ。


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復刻版ポスターだけれど、恭しく額装してやろうと思う。
かっての和傘産地 中山道 加納宿に密かに在って意義ある物だと思うのだが。


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と、昨日の夜の「郡上おどり」の疲れが残るなか、朦朧として書いたプログだが、間違いがあったらゴメン。

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2019年7月16日 (火)

ART DECO 1920-30s STYLE PORCELAIN BATHING LADY FIGURINE

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アールデコ期のフラッパーファッションと和傘の関係を何度も書いているが、

ビーチフラッパーが日傘として蛇の目傘をさしている写真やイラストは、洋傘のものより圧倒的に多い。

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ペーパーパラソル

カラフルな紙と竹という組み合わせが、リゾート的だったのだろうか。

ただの異国趣味ではないのが、日本人としてはうれしい。

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スポーツやレジャーが特権階級から中産階級まで降りてきたのが19世紀なかば、

海水浴の効能が説かれ一般の人々が海辺へ出かけ始めたのが20世紀に入ってから。

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1920年代は、女性が水着を着て、泳ぎを始めた時代だ。



今回は、赤のホリゾントストライプの水着のビーチフラッパー。

これまで紹介したビーチフラッパー三体がいずれも海水浴用のゴム靴を履いている。

泳ぐというより、水辺で遊ぶという時代の名残りだろう。

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前回のフィギュアとペアにしても面白いと落札したが競争相手は7人いた。

8センチと、サイズもカワイイ。イギリスから来た。

 

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このまま、化粧品売り場のショーケースに入れたり、美容院のウインドに飾ったら面白い。

 

  

我が家のビーチフラッパートリオだ。

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マイセンの宮廷シーンのフィギュアもいいが、これもオシャレで面白い。


日本の蛇の目傘とアールデコという面白いテーマを見つけた。

和傘とアールデコの結びつきなんて信じられないという、そこの貴方、


まだまだ面白い物が・・・。

 

 

 

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2019年7月 9日 (火)

ベルギーのシーサイドリゾート ブランケンベルヘのお土産。和傘をさしたアールデコのBathing Beauty。


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さて、先日アップした和傘をさしたビーチフラッパーのフィギュアがとても良かったから、また手に入れてしまった。

アールデコ期のフラッパー、Bathing Beauty。もちろん和傘・蛇の目傘がポイントだ。

傘を除けば10センチ足らずの小さなフィギュアだ。


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ベルギーのシーサイドリゾート・ブランケンベルヘの地名が入っている。


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古希老人のコレクションとしては、すこし気恥ずかしいのだが、海水浴のお土産のお人形さんで、とてもカワイイから・・・。

いかにもアールデコ的で、1920年代のビーチフラッパードールとして秀逸だと思う。

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ベルギーのBlankenbergeは、周辺の国からも観光客が訪れるシーサイドリゾート。
上の着彩写真は19世紀末のブランケンベルヘ。
まだ海辺で遊ぶ程度で、女性が水着で泳ぐというのは20世紀に入ってからだ。
水着の登場が、ちょうどアールデコ期と重なる。
     
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やはり、日傘として日本の蛇の目傘は大活躍だ。
アールデコ期は、現代のファッションの基礎が固まった時期だが、
水着の登場はアールデコ期を象徴している。

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水着の黒は、透けて見えるのを防ぐためだが、まだ水着用の素材が無かった時代だ。

岐阜の加納の和傘とアールデコ ビーチフラッパーの話題は、まだまだ続きます。

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この二週間ほど、ポールポワレからシャネル、そしてディオール、サンローランの伝記や資料を続けて読んでみた。
20世紀を、ファッション、とりわけデザイナーの浮き沈みを視点に読んでみたらとても面白かった。
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写真は現在のブランケンベルへ

 

 

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2019年7月 3日 (水)

ART DECO Flapper Pin cushion head.

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アールデコのフラッパーの
チャイナドールヘッド

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Powder Puffのつまみ、ティーコージーのつまみなどに使われたフラッパードール。
人形は、目の描き込みが命だが
上質な描き込みだ。


下は、ロンドンのコレクターの画像。
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老人のコレクションと、キューピーの香水瓶を含めて3点重なる。
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100年の時間を経て

こういう物が、アンティークのステージに上がってきた。


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絵付師のサインらしきものがあるがメーカー名不明。


このところ、老人のキュリオケースに、面白いフラッパードールがたくさん集まって来ている。



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2019年6月26日 (水)

アールデコ VOGUEの表紙風の アンティーク ハーフドール。

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さて、キュビズム風の、あるいはスペースデザイン風の、German half Doll。
ドイツはアバンギャルドも面白い。
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あのヴォーグの表紙の
スペインの画家Eduardo Garcia Benitoの女性像のようで
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ドイツ フォルクシュテッドのベイヤー&ボックのアバンギャルドなアンティークカップと合わせてみたがどうだろう。
メーカー名は不明だが、ベイヤー&ボックに近いかもしれない。
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いかにも アールデコなハーフドール。
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H6.8cmの小さなもの。
老人は、このところすっかりアールデコだ。

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