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2019年3月17日 (日)

Fasold & Stauch アールデコ フラッパーのハーフドール。

Antique Art Deco German Fasold & Stauch Flapper Half Doll Paper Label. 

 

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いかにもフラッパーなハーフドールだ。ギャルソンと呼ばれるボーイッシュなスタイル、バケツみたいな帽子クロッシュ、娼婦の様な化粧。

 

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どこを見ても、それまで理想のアメリカ女性像とされたギブソンガールとは対極にある。  H 8cm

 

ギブソンガールとは。


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いわゆる、アメリカの挿絵画家 チャールズ・ダナ・ギブソンが描いた、1890年頃から1910年頃まで流行した、女性が社会進出を始めた頃の、良家の子女風理想的女性像。

アメリカでは、それへのアンチがフラッパースタイルだ。


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ハーフドールは、マリーアントワネットあるいはポンパドール、ギブソンガールといったコンサバなスタイルの物と、トレンディな、アールデコスタイルのフラッパードールという二つに大別出来る。

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ハーフドールの流行は19世紀末から30年頃まで。


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保守的なヴィクトリアンレデイに比べて、キッチュな面白みは断然フラッパーだ。

シャネルがパリに帽子屋を開いてクロッシュ・釣鐘型の帽子で人気を博したのが1910年。

ギャルソンヌ・ルックを発表したのが1924年。

1929年にアメリカから始まった世界恐慌は、あらゆる消費物資の質を落とすことにもなるが社会の荒廃がこうした物にも感じられ、そしてそれが時代の味としてコレクターを刺激する。いわゆるディプレッションアート。


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メーカーのFasold & Staauch社(1903-1972)ファゾルド ウント ステウチ は、ドイツ チューリンゲンの会社で、戦前はハーフドールとフィギュアのトップメーカーだった。ここのフィギュアはファッション性があってとても良い。もちろんスタジオコレクションの様な上質な物から一般的なものまで色々だが。

1930年頃。


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ボディの中には、J.W.Robinson Co.の値札が残っている。


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ロビンソンは、アメリカ西海岸で東海岸・ボストンの上質な商品を提供することを売り物にしたデパートでアールデコの建物が有名だった。


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ジャズエイジのアメリカが、グッと詰まったようなオシャレなアンティーク。1920年から1930年頃の物だから、もう百年もたっているんだ。

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女性解放のエポックとなった時代のブロカント。

オシャレでインテリジェンスに溢れた女性なら、たまらない アンティークのはずだ。


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このところ、エドワーディアンやらブルックリンスタイル、行き過ぎてインダストリアルまで男前インテリアに傾いていたコレクションルームに、少し潤いが戻ったような。

 

 

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2019年3月15日 (金)

フラッパーのハーフドール。

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さて、ハーフドール。半分人形というワケだが、スカートの部分をピンクッション(針山)にしたり、ブラシにしたり、ティーポットカバーの取っ手にしたりする磁器製の人形で、今でも手芸のパーツとして売られていたりする。

ネットでそれらの参考画像を拾ってみた。

ピンクッション。


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そして、ブラシ。


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ティーポットカバー。


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ハーフドール は大別して、髪を上にあげてそびえさせるマリーアントワネットやヴィクトリアンレデイと、断髪ボブスタイルのアールデコ期のフラッパーに分けられるが、当ブログが注目しているのはアールデコのフラッパーだ。

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外国のオークションのサイトでも、アンティークショップのサイトでも、ハーフドールをどれもこれもアールデコとひとくくりにしていたりするが、造られた時代はアールデコの時代だが、全くアールデコとは別物のファッションがアールデコとされている場合がある。

オールドノリタケの絵皿でも、アールデコ期の物で、こんな絵柄の物がある。


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たしかに、色使いやら構成は、アールデコだが、肝心の女性の髪形は、天にも届きそうなマリーアントワネットで、ウエストはコルセットでギュッと締め上げられていて、前時代的で、これをデコレデイと呼んでいるのは間違い。


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美術の常識がある方ならば、吹き出してしまうマンガチックなものだし、シロートでも違和感を感じるが、輸出陶器の持つ誤解やら勘違いが、レトロなテイストを感じさせて、違和感が面白くもあって、他人に悪趣味と言われようが、ハマっている人もいる。


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さて、今回のハーフドール、フラッパーガールではあるが気品がある。

お決まりのクロッシュと、ローポイントのラペルのコンテンポラリーなジャケット。人形がファッション通信でありメディアだった20世紀の始めの事だ。 H11cm


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といいつつ、まあどう見てもコピーだな。 600円だもの、ついでに買っておいた。



オリジナルはドイツ・チューリンゲンのFasold & Stauch。
 


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絵付けのセンスが違うよね。写真はイーベイから。

Fasoldのコピーのメイドインジャパンも多い。あの第一次世界大戦前後のドイツ製品排斥の時代だ。この時代のアメリカ市場のハーフドールはほとんど日本製になっていたようだ。


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アメリカのネットでは、『私たちはアンティークのハーフドールをたくさん持っています。注文をいただけば、それから完璧に型を取って50ドル程度で一週間以上お時間を戴けばコピーをお作り致します。』なんて会社もある。チャイナペイント用に白生地の物も売られている。これはこれで楽しそうだが。w

コピーで、こんなに語るのもナニだが。


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20世紀前半のアールデコ期は、社会が大きく動いた時代で、人々の考え方に大きな変化があり、とりわけ女性の社会進出が大きく進んだ時代で、ファッションが大きく変わった時代であり、歴史好き、ファッション好きのコレクターとしてはタマラナイ時代だ。


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ただ、残念なことに、フラッパーのハーフドールは、ヴィクトリアンレデイに比べて数が少ない。クリノリンのスカートでないとピンクッションやポットカバーが作れないからかな。

次は、ラベルが残っているFasold & Stauchの本物を。

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2019年3月12日 (火)

アールデコ フラッパー マリちゃんのハーフドール。

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東北の地震以来、なんだかワレモノを集めるのが虚しく思われて、缶バッジやらアクセサリー、ここ数年はイーストレイクスタイルのブラケットやらドアノブ、ドアノッカーと、ひたすら金物を集めてきたワケだが少し“金属疲労”気味だ。

先日、フラッパードールのドアノッカーを手に入れていらいアールデコのフィギュアを見直してみると、ナカナカ面白い世界だなと改めて思った。ドアノッカーもまだまだ集めるつもりだが、ここしばらくは、少しオシャレで華やかなアールデコのフィギュアで遊んでみる。

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オールドノリタケのデコレディは、もうナカナカ出てこないし、ノリタケでも絵付けの良し悪しがあって、マンガみたいな稚拙な顔のものから上質な物まであって、上質な物は、今や大変なお値段になっている。先日のフラッパーのドアノッカーの事で色々と調べているうちに、またフラッパードールの虜になってしまったようだ。

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“おてんば娘”などと言う言葉は今や死語だが、老人の時代は、フラッパーは“おてんば娘”と呼んでいた。


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日本のモダンガールの先駆けの多くは、良家のおてんば娘であり、先進的な職業婦人であり、思想家であり、女性運動家であった。

アールデコスタイルは、大正というつかの間の自由の時代のファッションでもあり、世界とほぼ同時に日本でも花開いた文化であって女性史の研究テーマとしてもとても面白い。


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この時代、ココシャネルが女性をコルセットから解放した話は有名だが、シャネルやポール・ポワレのアバンギャルドなファッション、これがフラッパーのファッションであり、アールデコのアイコンだ。

アメリカでは、いわゆるギブソンガールという1890年頃から1910年頃の理想的なアメリカ女性像から“華麗なるギャツビー”の世界、フランスではギャルソンと呼ばれるボーイッシュなスタイル、煙草をくゆらせ、酒場でジャズに興ずる、退廃的でイケナイ女性たちへの理想像の転化が起こった。フラッパードールはその時代の土偶なんだ?

ハーフドールの世界は、大きく二つに分けて、髪型がマリーアントワネットやポンパドールあるいはギブソンガールといったスタイルと、断髪ボフのフラッパーがある。

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圧倒的にファッショナブルでスタイリッシュでキッチュなアールデコのフラッパーがアンティークとして面白い。小さな声でしか言えないが、男も女も上手く遊んだヤツの方が魅力的だ。

A Vintage Antique German Porcelain Flapper Lady Head Pin Cushion Top.


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少し化粧が濃いが、バケツのようなグリーンのクロッシェ、ギャルソン風の蝶ネクタイ、いかにもフラッパーだ。ハーフドールというよりフラッパーヘッドだが、眼のなかまで細かく描き込まれている。ハーフドールのカテゴリーとしては上質な絵付けがなされている。 シアトルから届いた。H5.5cm  

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なにより、この面影が、友達のグッチ爺が愛した、我が劇団のマドンナ、金城大学のマリちゃんをケバクしたようで 、胸にチクチクと来るものがある。マリちゃんのボブは、とても良かったな。マリちゃんは、ボブスタイルだったけれどフラッパーではなかったから念のため。

あれからやがて半世紀にもなるんだな。グッチ爺はしぼんでしまったが、マリちゃんはまだ美しいと思う…たぶん。

お婆さんになってもマリちゃんはボブだろうか。

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2019年3月 2日 (土)

庭の金魚。

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今年は、暖冬のおかげで水槽に氷が張るなんてこともなく、みんななんとか冬越しが出来た。
まだ、底のほうの水はとても冷たいが。

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