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2011年11月12日 (土)

アールヌーボー 睡蓮のアンティーク・カップ&ソーサー。

L1001746_2アールヌーボーのアンティークカップであります。アールヌーボーもアールデコもガラス的で、陶磁器的ではないところがあって、とりわけアールヌーボーの「陶磁器」を見つけるのは難しいし、あまりいい物もない。だからいい物が出たりするとワッと競争相手が湧いてしまってなかなか落札するのが難しい。

さて、このカップ、睡蓮がつや消しの金彩で描かれ黒の輪郭が浮世絵の様に入れられ色濃いジャポニズムが観られる。ハンドルの、黒に金彩の加飾も、日本の漆器の様である。艶消しの様な釉薬の調子が、渋く全体を上品に落ち着かせている。

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裏印はなく、M. L. Thompsonとサインがある。アールヌーボー期の病的なクネクネとした線がスッキリと整理されアールデコの始まりすら感じる。時代は1900年代の始め、フランスよりイギリス的なものを感じる。元の所有者はアメリカはカリフォルニア。

オークションは期待ハズレもあるけれど期待以上の事も多い。このカップ、写真写りが良くなかった所為か、どうせキワモノだろうと期待していなかったのだけれど、実物を手にしてオイラおもわず声をあげたね、これはイイわ!って。

L1001751さてさて、睡蓮のモチーフはART NOUVEAUの人気パターンだけれど、日本人的にはお葬式で仏事のモチーフで、このカップのデザインなんかも、何やら最近の「マンション用のデザイナーズ仏壇」のようではあるけれど、しかし、そして睡蓮の花弁の形がビミョウに違うあたりが、またイカニモART NOUVEAU的であり、日本と日本的なるもののモアレや干渉縞みたいなものを感じて俺的には嬉しいのだ。

金に水色って合うよね、ティファニーブルーだよね、こういう洗練を加えると下品な浮世絵風の墨の輪郭がオシャレになるんだよね、なんて自自賛のアンティーク三昧な秋の夜長、みなさまイカがお過ごしでしょうか。

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コメント

コレ、イイですねえ。
販売用の大陸製硬質白磁を購入して、絵付けは窯外で行った作品です。
しかし、シロウトが趣味で絵付けしたようには見えないデザイン力は、なかなかしっかりした腕の持ち主による仕上げですね。
顔料はプロユースではなく、より一般用に近い物で、そのため粒子の粗さ(溶けムラの斑点)が見えますが、鮮やかで洗練された色づかいが目に新しいと思います。
画面にバランスが図られていますし、「こう描きたい、こう仕立てたい」という確固たる意志の力が漂ってきます。

投稿: 和田 | 2011年11月15日 (火) 01時27分

さすが和田先生お見通しで。ソーサーの井戸のマットな顔料がムラがあり最初はリペアかと考えたのですが、しかしこのマットな顔料がナカナカ良くて、ソーサーもカップもこの艶消しが利いていて、とてもイイ雰囲気です。もちろん摩擦がある井戸に艶消しを使うなどメーカーのデザインでは考えられない事ですが。とにかくデザインは秀逸な作者です。

投稿: 団塊堂主人 IWANA | 2011年11月15日 (火) 18時20分

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