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2011年2月25日 (金)

ミッドセンチュリーのババリアの香水瓶。

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簡単に捨てられないモノは、簡単には捨ててはいけない年月の重みを示しているのだ。

       玉村豊男

近頃は「断捨離」とか言って、捨てるのが流行りみたいで、時々オイラなんかにも捨てることを教えていただいたりする方がいるけれど、結構それは見当違いで、オイラすでに随分と捨ててしまっていて、とりわけ二度目の家を建てた十年前には、ほとんどの物を捨ててしまった。その後、会社まで捨ててしまったけれど プッ、生活に不必要だと思われた生活の物はほとんど捨ててしまっていて、今あるのは、生活には不必要だけれど、精神生活に必要な物だけだ。ナン茶って。

さて、団塊堂のアンティーク香水瓶コレクション、最後のアップは、ババリアの磁器製のシャビーシックな香水瓶であります。ウエスタンジャーマニーとありますから、第二次大戦後の西ドイツの物であります。アバンギャルドアールデコも感じますが、まさにミッドセンチュリーモダンであります。団塊の世代が生きた「デザインの時代」そのものであります。ワタクシ的には「簡単には捨ててはいけない年月の重み」というやつを感じるのであります。

さてさて、ブログを書き始めたのが06年の9月で、今日までに書いたブログが568本になります。もう止めようかなんて思いつつ、なんだかブログがあって自分があるみたいなところもあって止められません。今後は、少しお時間をいただきながら、またタラタラと書き続けてまいります。今後とも宜しくお付き合いの程お願いいたします。

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2011年2月18日 (金)

レトロな少女のポートレートカップ。

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アンティーク蒐集の小休止を年始に宣言しつつ、しかしダラダラと、未だアップし続けていたけれど、とりあえずアンティークカップの最後を飾るカップであります。

アンティークカップもアンティーク香水瓶のコレクションも、最後はノドカでホンワカと終わりたい、なんてことを思いつつ、昨年秋から、ふさわしい物を探していたのだけれど、ようやくカップも香水瓶も、納得できる物が手に入った。

さて、このカップ、年代は4~50年代、窯印は無いが、パリあたりの窯だろう。可愛い少女のポートレートの転写、赤の線描きがチープシックでとてもいい。

アンティークというには若すぎるが、たとえば骨董だとかアンティークという基準が、それぞれの世代にあるとしたら、すくなくとも団塊の世代のワタクシ的には、生まれる少し前、あるいは生まれた頃の物というのは、立派なアンティークなわけで、ワタクシの私小説的重みを持った価値ある時代の物ということができる。

華美でなく、粗雑でもなく、良くデザインされて、美しく良く時代を伝えている。こういう物を集めているのです。なんて事を言うとキザですか?

次はアンティーク香水瓶のファイナルです。

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2011年2月10日 (木)

ドレスデンのユーゲントシュティルのアンティークカップ。

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アール・ヌーヴォーのドイツ版ユーゲントシュティルのカップであります。しかし怪しげであります。こういうタグイの物に異常な反応をしめしてしまうのが団塊堂であります。

さて、このカップは、どこかで見たことがあるのですが、先日から調べているのですが今のところ見つかっていません。ドイツというよりウィーン的、絵でいえば、エゴンシーレやクリムトを感じます。ハンガリアンアール・ヌーヴォージョルナイ工房なんてとこまで追って同じ様な陶器の絵付けを見つけました、写真を最後にアップしておきます。

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アール・ヌーヴォーではあるけれどフランスのそれではないヨーロッパの奥のドイツ語圏の臭いを強く感じます。

さてさて、カップとソーサーはアンマッチであります。とりあえずはソーサーを見てみましょう金彩は金盛りですが余り質は高くありません。

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裏印はRK ドレスデン ジャーマニーとあり何の為か金彩で一部隠されています。ソーサーはリヒャルトクレム工房?マイセンの偽物を作っていたリヒャルトクレムの、皿に、いや更なる偽物なのか。

さてカップであります。フォルムも絵付けも、とても良い物です。

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ボディは、ドレスデンの、「いわゆるロイヤルウィーン」やら「偽マイセン」の素磁の供給元フッチェンロイターと見て間違いない。花びらを貼り付けた様な絵付けは勿論ハンドペイントで、とても質の高い物です。カップの底まで絵付けがのびていて絵の具を削いだようにARのマークが描かれています。マークの隙間からKの文字が見えています、このあたりは少し乱暴ですが如何にも作家物という感じであります。KPMの偽物を作ったりしたヘレナウォルフソン工房でありましょうか。

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間違いないのは、このカップがアール・ヌーヴォー ユーゲントシュティルの極めて特徴的なデザインであり、世紀末の空気を色濃く残しており、ドレスデンの魑魅魍魎がいっぱいで、謎解きの楽しみに溢れ、しかし、このカップ、ひとつになって猶、こうして残っている価値ある物だという事です。

そして、これを12ドル16セント(1,011円)で競り落としたオイラは、貧乏だけれど素晴らしい「目利き」だということです。ナンチャッテ。 たのしいぜ!アンティークってよ。

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写真はジョルナイ工房の花瓶

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2011年2月 1日 (火)

ロイヤルウィーンのジークフリードのアンティークカップ。

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アンティーク屋さんやイーベイ出品者のいう、ロイヤルウィーンRoyal Vienna というのは、ウィーン窯の物ではなく偽物で、いわゆるウィーン窯風の、ドイツやらチェコのユダヤコミニテイから生み出されたマガイ物だという事を以前書いたけれど、なんだかんだと言いながら、ワタクシこの、いわゆる“ロイヤルウィーン”に魅せられていて、結構、集めているのです。

さて、今回のカップ、ハンドルの特徴的な形、描かれた絵の素晴らしさ、何よりテーマがジークフリード(Siegfried)ときたら、もう、ソーサーなしのカップだけと言っても手を出してしまうのがワグネリアンならずとも、教養人というものではあるまいかジャマイカなんて。

絵の中にBourschneidaボルシチナイーダ?とサイン、じっくりコトコト煮込んだ感じでいい。

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ジークフリートといえばドイツの英雄叙事詩「ニーベルンゲンの歌」の主人公で、北欧神話のシグルスと同一人物。

なんたってヨーロッパじゃ王子様ときたらジークフリードなわけで、「白鳥の湖」「眠りの森の美女」も、王子様の名前はジークフリードで、ワグナーの楽劇でも、岩山の中で眠っているお姫様を口づけで眠りから覚ますって役どころなわけで、L1050893_3 ファイナルファンタジーではなんて・・・そこまではしらないけれど。

とにかくテーマも最高なわけで、オーストリア・チェコ・ドイツといったヨーロッパの深部の精神構造みたいなものが感じられるのよねこのカップには、つまりユダヤ民族の問題なんかも含めて。

今回のカップ、カップのみで手に入れたのだけれど、ロイヤルウイーンの常道でローゼンタール素磁のソーサーと合わせてみようと思う。“いわゆる”ロィヤルウィーンの素磁はその80%がローゼンタール(ドイツ)の物だという。

さてさて、いわゆる“ロイヤルウィーン”については、詳しく説明したサイトを見つけたから是非ご覧戴きたい。英語のサイトだけれどツールバーの翻訳ボタンを押せば翻訳される。翻訳ソフトの文章はマダおかしいが、意味はなんとなく分かる。先日のロィヤルウースターの解説と同じサイトなんだけど。

http://www.antique-marks.com/vienna-porcelain-marks.html

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青山二郎も白洲正子も、不幸な時代のコレクターだったと思う。いじけたような汚い壷を、大金はたいてひねくり回してアアダこうだと言っていたわけで、あの難しい本を書いてた小○秀雄先生なんかが骨董の借金でピーピー言ってたって信じられない。なんたって、このカップのように美しい物が、インターネットで世界から諭吉一枚で手に入る今日この頃、青山二郎様いかがお過ごしですかってんだ、俺達、青山様でも樺山様でもないけれど、ワールドワイドに数寄者してるんだぜ。

というほどの物でもないけどね、偽物ですから。

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