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2009年4月26日 (日)

幻のウィーン窯 本物降臨。「Wiener Porzellan Tasse mit Vels und Vogel Malerai」

Viennese_porcelain_001 ウイーン窯の本物のカップであります。、「ステート・ピリオド=国立時代」 第二期マリア・テレジア時代。1744~。

白磁=ウィーン第二期本物
染め付け=ウィーン第二期本物、染め付け絵付け師、ヨーハン・ラベルシュッツ 1767~1817在職。
色絵と金彩=18世紀当時のウィーン窯外部の絵付け工房。

製造年1770年

Viennese_porcelain_006 18世紀半ばには「ハウスマーラー」といって、ウィーンやマイセンから染め付けのみの白磁を買い、それに色絵と金彩を付けて華やかにし、プレミアを付けて売る、という窯外絵付け工房がありました。このスタイルの商法が、後の贋作工房のビジネスモデルとなるわけですが、今回のカップは、こうした絵付け屋さんが色と金を書き足した物です。これが当時の姿の一面であり、これで一つの文化であったわけです。

Viennese_porcelain_009 そこで「12」と見えている染め付け絵付け師番号ですが、ヨーハン・ラベルシュッツ 1767~1817在職ということになっています。

本物を見たいと思ったら博物館へ行くしかないという、幻のウイーン窯の本物のカップであります。ほとんど市場には出ないといわれている物であります。

さて、そんなものがナゼ団塊堂の元にあるのかという事であります。

天から降ってきたのであります。まさに天から降ってきた様なのであります。なにせ35ドルで手に入れたのですから。

Viennese_porcelain_004 過日の「ロイヤルウィーン」の嘘を論じたブログを書くなかで和田泰志氏からウイーンについて色々と教えて戴きました、丁度そのときebayに出品された真正ウイーンを和田先生が発見しメールを戴きました。

さて、どうするか。97年に出版されたある本に同時期のウイーンの絵皿が百万円とされていました。同じウイーンの伊万里写しであります。さて絵皿が百万ならばカップ&ソーサーならば・・・、残念ながら本品はソーサーを欠いたカップのみであります。しかし評価するとすれば50万円は下らないと考えられます。ならばオークションの締め切り直前にスナイパーとして10万円程度で札を入れるというのが考えられる方法であります。

Viennese_porcelain_003 とはいえ、このところ団塊堂、少しカップを買いすぎで、しかも、近頃はソコソコのお値段の物を続けて買っていて、そんなこんなでキビシーイ状況で、ようやく先日のロイヤルウイーンとパリ窯のカード決済の目途がついてホッとしたばかりなのであります。その上、イギリス物ですが、マイセン風でウイーン風でもありイギリス其の物であるランドスケープの上質なカップを入札しており、とてもウイーンの本物など手が出ないと、見送りを決めておりました。

まことに理性的で押さえが利いた団塊堂であります。大人いや老人でありますから。我慢強さは老人の徳の一つであります。

すっかり諦めはついて、関心事は何処の誰が一体幾らで落とすだろうかという事でありました。オークション締め切りが深夜、いや朝方の四時、とても起きている気もなく、しかし寝る前にに冗談でイーベイをイジクッテいて。ウイーンカップ、オークション最低価格35ドルのところ45ドルで入札しておいたのです。あくまで冗談で。

さて、翌朝。毎日の日課の朝のメールチェックであります。なんとebayから、おめでとうございます貴方が落札者ですというメール。

オイオイホントかよ!!! そしてお値段は、ebayの2位価格販売で35ドルで落札であります。団塊堂の、アンテイークカップ蒐集一周年を飾る、幸運であります。

Viennese_porcelain_008_2 「第二期マリアテレジア時代」、こんな風な日本的作品もあったのですが、第三期になり、いきなり、“ロイヤルウイーン”で触れたように、ガラっとゴージャスに変わるのです。

極めて優美なカップのフォルム。染付けに重なる金彩の妙、緻密な宮廷絵画を思わせる小花模様、柿右衛門や伊万里の写しでありながら、ソレより遥かに洗練された装飾。世界国家ハプスブルグの都・ウイーンの雅をそのまま閉じ込めて今、240年後の、わたくしの手元にあります。

ウィーンスタイルの濃いコーヒーをこのカップで戴いてみようと思う。ソーサーは、あのパリの贋マイセンをアレンジしてみた。悪くはない。

「シ・ア・ワ・セ」であります。団塊堂これからもまた、はしゃがぬように・目立たぬように・時代遅れの男のまま、社会の片隅で生きてまいります。ささやかに。

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コメント

おめでとうございます!
宝くじに当たったようなものですね。

いずれ拝観に参りたいと思っています。

投稿: frisco | 2009年4月26日 (日) 08時41分

frisco様

お待ち致しておりました。我が家の廃墟趣味の庭も新緑で、オープンガーデンとオープンキャビネットを同時開催致します。どうぞお立寄りを。

投稿: 団塊堂主人 IWANA | 2009年4月26日 (日) 09時50分

IWANAさま
「天から降ってきた」ものを、落っことさずにしっかりキャッチしたIWANAさんに脱帽いたします。まずは素直に心からおめでとうございます!
めったなことで実物を拝見できないウィーン様です。ましてそのカップでコーヒーを頂くなんて、想像しただけで失神しそうです。で、どんなお味がしましたでしょうか?

投稿: annie | 2009年4月26日 (日) 22時54分

annie様
まだ試してはおりません。濃~いインスタントコーヒーでは情けないし、ザツハトルテも欲しいしアップルシュトなんとかは量があり過ぎてカップに合わないし、まあモーツアルトのチョコレートをカジルって手もあるし、いやデーメルのチョコは明治屋で手に入るだろうか、確かカフェウィーンにあったはずなんて、儀式には準備がいります。なんちゃって、ネスカフェ 43粒 スプーンに一杯、ってところです。 わかるかな? わかんねぇだろうな。イェーィなんて浅草芸人か?お前は、って。お後がよろしいようで。

投稿: 団塊堂主人 IWANA | 2009年4月27日 (月) 00時10分

おお、まさしくアンティークの色合い~heart04
インドの華の原点の様な、葉っぱの先の点打ち!どうしても全体よりは細部の筆運びを見ちゃいますsweat01

今までの散弾銃で手に入れた数々も、この一点に繋がる遊び玉だったのですねぇ、いやぁ~お見事ですぅgood
大きな画像で見せて頂いて有難うございました。パンパン・拝
当に魔界に一筋の蜘蛛の糸だったのですねbleah

投稿: boss | 2009年4月27日 (月) 12時58分

boss様

染付けの上の金彩も赤絵も普通の伊万里のテクニックなのに、このエレガントな佇まいはどう説明したら良いのでしょう。本当に素晴らしい物です。なによりこのカップのコンディションが素晴らしく、まさにミントコンディションです。
今までのは、散弾銃だったのか?(笑)

こんかいは、流れ弾でライオンを仕留めたみたいなものです。

投稿: 団塊堂主人 IWANA | 2009年4月27日 (月) 18時12分

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