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2009年1月22日 (木)

ほとんど全てのカポディモンテは贋物である。

As the soft-paste true Capodimonte pocelains were only produced from c.1743 to 1759 examples are extremely rare and costly and are all but non-existent in the British Isles apart from speciment in museum collections.

軟質陶器の、本物のカポディモンテは、1743年頃から1759年の間にだけ生産され、極めて稀であり、なお高価で、美術館のコレクションは別としてイギリス諸島には殆んど存在しない。  Godden's Guide to European Porcelain

Capodimonte_001 さて、今日は、カポディモンテの贋物カップの事であります。

「ヨーロッパ アンティークカップ銘鑑」実業之日本社刊、そして「アンティーク・カップ&ソーサー」講談社刊の著者。つまり当ブログでオナジミの和田泰志氏は、カポディモンテのカップを、

「はい。偽物しかないです。カポ・ディ・モンテはボヘミア~ハンガリー、南ドイツ地方で作られる焼き物の名称と思った方がいいです。
イタリアとかはもはや関係ありません。王冠とNの窯印が濃い色でくっきりしているのはまずダメ。色が薄いのでもジノリ社が作っているコピーが関の山。
もし本物なら大変なことに!」

と、何時も通り激しく断じておられます。

このゴージャスなカップ、およそ団塊堂の生活観とは関係ないタグイの物であります。ここの所はシッカリと押さえておかなければなりません。そうしないと団塊堂は成金オヤジと一緒にされて迷惑ですから。

さて、ebayでは常に幾つかアップされているカポディモンテ、いかにもイタリア的でなんとなくルネッサンスと乾杯の貴族的で、しかしレリーフが甘くて絵はイイカゲンな気がするがこれがイタリアだと言われると、このユルイところがイタリアだという気がしないではない。若い頃、仕事で一緒だったピアチンチーニも約束にはルーズだったから。この胡散臭さを馬鹿にして眺めていて、先日も友人と骨董市を見ていて一万三千円のカポディモンテを幾つか並べているブースがあって、タダでも欲しくない物だねと笑って帰ってきたのだけれど、しかし、この馬鹿馬鹿しさも我がコレクションに一つくらいは在っても面白いかなとも思ったのです。

Capodimonte_002 このカップ、まずハンドルのトリトンにヤラレタのだよね、タツノオトシゴとは向きが違うし頭はイルカの様でもあって、立派なオッパイまであって叶姉妹の様でもあります。ゴージャスといい、立派なバストといい、インチキ臭さといい、叶姉妹そのものであります。趣味から言えば団塊堂は大きなバストは余り好きではありません。叶姉妹は頭の悪そうなオネーチャンより、妹の美香さんの方が好きです。カップの話に戻ります、叶姉妹のカップは?サイズの事ではありませんカポディモンテのカップなのですが、何より見込みの金彩の感乳、いや貫入模様の金彩に、少し心が惹かれただけです。もちろん冗談で済ます事が出来るていどの金額で。

Capodimonte_004 さてさて今回も、買う前に調べるのではなく、買ってから調べるという団塊堂の悪いパターン。調べてみるとナンチャッテもナンチャッテ。和田先生言うところの「カスリモしない真っ赤な贋物」だというではありませんか。しかも、ボヘミアだのハンガリーだの南ドイツ製だと言うではありませんか。飛騨牛よりヒドイ「たけ乃子屋」の中国産たけのこ並み、いや、それ以下です。

カポディモンテ Capodimonteは、イタリアのナポリ近くでスペイン王カルロス三世(ナポリ王でもあった)により、1743年に設立された窯です。マイセン出身の妃を持つカルロス三世は、マイセンの協力も得て、しかし対抗しながら豊富な資金援助で質の高い陶器を作りだします。しかしながら、1759年には、工場は職人も含めてヒトマトメにして、スペインのBuen Retiro (1808年まで生産が続けられた。)に譲渡されました。

さて、これからが問題なのです。

その後、カポディモンテスタイルあるいはカポディモンテと言われるレリーフの、モールディングの人物像や花のモチーフの、大量のニセモノが生まれてきます。これらはカポディモンテの製品とも、カポディモンテと交流のあった窯ともなんら関係の無い製品だったようです。

Henry G. Bohnは1856年の彼の陶磁器コレクションに関する講演で「カポディモンテは、疑うことなくイタリア陶磁器のなかで最も美しい。しかし高い価格である。ナポリ近辺から入った贋物が大量に氾濫している。」と警告している。

そして、Joseph Marryatが1857年に著した「中世現代の陶磁史」によれば、「La Docciaの繁栄はDoccia自らの素材の進歩によるものではなく、カポディモンテやマジョリカそしてその他の贋物の生産によるものなのである。」という。

ドッチア窯(ジノリ)は、海水浴客相手に道端で土産物を売る業者のオーダーで、カポディモンテ風の陶器をつくります。そのうち、ドッチアの窯印を入れないカポディモンテ風陶器の注文を渋々ながら引き受けます。つまりカポディモンテと言って売るための贋物作りです。しかし、これは、かなりな収益源となっていきます。

道端の寅さんたちは、ドッチア窯が作ったマークなしのエンボスのナンチャッテカポディモンテのカップを、一つに付き2ドルで仕入れて、12ドルで売ってたなんて事であります。(ドル?  本文通りであります。)

Capodimonte_006 さて、王冠にNのカポディモンテのバックスタンプ。

我が家にも在りました。戴き物のフラワーベースの底に。

偶然の発見ですが、応接にあったフラワーベースを、何気なしにナンテャッテカポディモンテってこんな感じだよねって取り上げてみたら、これが噂の、烏賊にも蛸にも、王冠にNのマークではありませんか!そしてその他の文字が読めるようで読めないところにサモシイ心が読み取る事ができます。

Capodimonte_005 こんな陶器を見た事があるでしょう?輸入家具のお店であったり、輸入雑貨のブティックで。30年前はデパートの特選売場に鎮座していたりしました。あれが、それなんですね。

さてさて、ここまでナンチャッテカポディモンテを馬鹿にしたのですが、まだ判らない事だらけであります。ネット上で売られているナンチャッテは、安物の陶花を堂々とカポディモンテと売っているものもあれば、カポディモンテ地方産?の陶器と売っている面白いものもあります。

ところでリチャードジノリジャパンは、

「このシリーズは、リチャード ジノリのドッチァ窯創設期である1700年代半ばに製作されており、ルネッサンス芸術の系譜にあるものです。ナポリの王室窯「カポディモンテ窯」から、その名を受け継ぎ、生き生きとした表情をもつ磁器像などの類いまれなる芸術作品を残してきました。レリーフとその陰影が際立つホワイト。光と影がつくり出す美の世界。カポディモンテ ホワイトはリチャード ジノリ白磁の最高傑作です。」とジノリのカポディモンテを紹介しています。

http://www.ginori.co.jp/collection/tableware_heritage.html

1735年 ドッチア窯(ジノリ)創設

1743年 カポディモンテ窯創設(ナポリ王家)

1771年 ナポリ窯創設(ナポリ王家) 

ということで、カポディモンテとナポリ窯は、同じナポリ王家の所有でしたから技術交流がありエッセンスは引き継がれたという事ですが、ジノリは「どっち や!」って判らないことばかりの団塊堂の今日この頃であります。

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コメント

1857年当時に、ジノリ社を「贋作者」と指摘し、会社発展の主な原動力が贋造だったと書いた学者がいましたか。なるほど。
1850年代は万国博覧会=贋作展示会の時代でしたから、むべなるかな、です。
この頃の万博は、コレクションを充実させたい博物館・美術館が、密かに贋作を発注する場でもあったのです。
さて現代のジノリ社の日本代理店ですが、ご都合主義のようですね。
「カポディモンテ窯」から、その名を受け継ぎ=いつのまにやら勝手に借用し、の誤記。
光と影がつくり出す美=贋作の歴史を隠し続けてきた影、の誤記。
カポディモンテ ホワイト=なんじゃそりゃ?陶磁器用語じゃないよ。「カポデモンテ白ばっくれ」の間違いでは?

でも団塊堂所蔵のこの叶美香カップ、イタリア陶器かもしれませんね。
ドイツ製の線は捨てきれないけれど、「カポディモンテ」はともかく、「イタリー」製の可能性は十分あります。

石畳文様を「感乳」、いや「貫入文様」と見たところは面白いですね。
貫入ですが、実は「貫乳」と書く用例が実際にあるんです。私の本では「乳」を採用しています。今後この表記をはやらせませんか?

映画「マイセン幻影」(書籍の原題は「ウッツ」)では、マイセンコレクター・ウッツ男爵は、マイセン磁器人形を完全収集した果てに買う物がなくなり、カポディモンテの「スパゲティ喰い」人形に魅入られてつい手を出してしまいます。
この「浮気」がもとで、愛する磁器人形達から責めさいなまれるわけですが、DVDをお送りしますので、続きは本編をご覧下さい。
お楽しみに。

投稿: 和田 | 2009年1月22日 (木) 08時19分

IWANA様
新しいコレクションのアップを楽しみにしていました。ところが大変失礼な事に、見た瞬間笑ってしまったのです。このようなカップを見るのは始めてです。一体なんだろう?と読み進み、和田先生のコメントも読み、どうやら本物なら大変なもののようです。私が見たところ、「ハンドルのトリトン」は、ロンドンのリドリー・スコット邸窯で創られた「エイリアンの幼虫カッップ」と言った感じです。もし本当にそうであれば私もひとつほしい。
「マリちゃん」のカップに次いで、IWANAさんは安くて面白いカップを見つける名人ですね。これからも楽しみです!

投稿: annie | 2009年1月22日 (木) 10時29分

 はじめまして。
 「香坂優」検索からたどりつきました。パラパラ、たっぷりと読ませてもらいました。
 今回のカップの持ったバランス感が気になります。(オイラのブログに写真転用で書きたいと思いますが許可よろしく) 
 で、カップ・ソーサーのバランス感は? てな枝葉から、オンキョーアンプの隣のスピーカーはパイオニア? ライカデジカメ他機種は? 名古屋から富山を桜で繋ごうとした荘川桜 香り道・・・・・
 これからもよろしくです。

投稿: yuusuke320 | 2009年1月22日 (木) 11時24分

和田先生

石畳模様。勉強致しました。なるほど文化の違いですね。

annie様

友人が先日来のコメントを読んで、アンティークカップ中毒と判定致しました。そして三人を、阿片窟の三人と呼んでいます。
でも、アヘンくつの三人で良かった。アノ、ヘンクツの三人と呼ばれるより。

yuusuke様

カポディモンテの写真どうぞお使い下さい。ハンドルはとても握りやすいですよ。
スピーカーもオンキョーです。

投稿: 団塊堂主人 IWANA | 2009年1月22日 (木) 20時08分

和田先生
今回のテーマ、「「カポデモンテ」=「エイリアンの幼虫カップ」とは何の関係もないコメントで大変申し訳ないのですが、今日カーフレイの「フィッシャーマン」が無事届きました事をご報告したくて。和田先生のご指導がなければ手に入らなかったものです。改めてお礼申し上げます。ウースターのコピー品と並べると違いは一目瞭然。カーフレイには「品格」があります。さすが本物は凄い!美しい!!一生手放さない!本当に有り難うございました。あれからも検索をして、ついに「母と子」を見つけましたが、カップのデザインによって絵柄が多少違うのでしょうか?本に載っている写真とは若干違う箇所があり、やめました。ニューホールのカップも見つけました。中国風の人物画で、紺色の作務衣のようなものを来ているおじさんの絵が描かれたカップです。ちょっと、雑な感じがするのです。こちらも見送りました。先生のHPと本を毎日少しづつ読んで、知識を肥やしています。そうしていつも本物を見ていると、何となくおかしなカップがあると感知するようになりました。カメラのアシスタントをしていた10代の頃に、写真でも絵でも、とにかく本物を見なさいと良くいわれたものです。でも今回は先に偽物のフィッシャーマンを買った事で、かえって勉強になったような気がします。6万円は痛い授業料でしたが......。和田先生、どうぞこれからもご指導をよろしくお願い致します。「阿片窟の三人」の中に入れて頂いた事を大変光栄に思っています。本当に有り難うございました。心から感謝!です。

IWANA様
「カポデモンテ」に触れたのは最初の1行だけでしたがごめんなさい。こちらのコメント欄でしか和田先生とお話ができないもので、大変失礼を致しました。あ〜、私は早くもIWANAさんの次のカップが待ちどおしくて気が狂いそうです!

投稿: annie | 2009年1月23日 (金) 22時32分

annie様
マザー・ウィズ・チャイルド(もしくは「イメージ・パターン」)の図柄の違いについて。
カーフレイとウースターのデザインの違いは、カップの反対側の絵柄に顕著に見て取れます。
1.カーフレイ
左より、中国風の塔と門(遠景)、蔓草が盛られた大花瓶、細口瓶、三つ足の花瓶。
2.ウースター
左より花が盛られた細長い花瓶、三つ足の香炉台、甕と柄杓の柄、ティーポット(あるいはやかん)。
検索で見つけたものはどちらのメーカーでしたか?裏の柄で決めて下さい。
私はウースターのデザインの方が好きです。

ニューホールも中国人柄を多く製造していますが、ほとんどは量産の安物です。
ニューホール窯は本当は安手のメーカーではないので、「雑だ」と思ったら手を出さない方が得策です。「作務衣オジサンカップ」のような雑なモノは今後いくらでも手に入ります。量産品ですから。
IWANA様のように、業者や人に惑わされず、ご自分の美意識と判断基準で蒐集を楽しんで下さいね。

でもあの手の雑な色絵カップは、哀れな少年達が描いていたんです。
もし入手されたら、不当労働と人身売買の闇が窯業にもあったことに、しみじみと思いを致すカップ、ってことになります。
「オリバー・ツイスト」の現実が、形となって残された負の残骸が、雑な中国人カップなんです。
みんなそんな時代の生き証人なんてもういないと思っているでしょうが、アンティークカップは、本当は暗い暗いものなんですよ。
私はいつも涙を浮かべながら手に取るんです。
よく見てみて下さい、子供の絵ですから。


投稿: 和田 | 2009年1月24日 (土) 00時00分

annie様
まるで、クスリくすりとせがむ、患者の様であります。ともに魔界に沈みましょう。
涅槃で待つ。

和田先生
じっくりと読まさせていただきました。オリバーツイストの現実。

投稿: 団塊堂主人 IWANA | 2009年1月24日 (土) 08時30分

和田先生
いつもいつも先生のアドバイスには驚く事ばかりです!どんな文献を読むより勉強になります。ご丁寧な説明を本当に有り難うございます。実はアメリカにターシャ・トューダーと言う絵本作家がいらして、ブルー&ホワイトの食器をたくさん持っていらっしゃるのです。その方の本の中に「これはみんな子供が描いた絵なのよ」とおっしゃっていましたが、それがどう言う意味なのか今よくわかりました。アンティークカップは本当に奥が深く、いろんな歴史が隠されているのですね。子供の頃に「ムーミン」を見ていると、いつも悲しい気持ちになりました。大人になって、作者の生い立ちや育った国のことを知る機会があり、その時やっと、なぜ悲しい気持ちになったのかが納得できたのです。「ムーミン」には作者とその国の影の部分が投影されていたわけです。
「母と子」は手元に正面の写真しかありませんが、母親の左となりに大花瓶があるので、カーフレイ製かと思います。プリント量産品であっても、ブルー&ホワイトの素朴な絵柄に惹かれるんです。これからはもっと見方を変えて、勉強しなくちゃと思います。先生のアドバイスを受ける度に、飛躍的に成長するような気がします。安易な気持ちで買ったりせずに、もっと感性と歴史を勉強しなければいけません。実は私はIWANAさんのカップの「選び方」が好きなのです。先生のおっしゃるようにご自分の美意識で選んでおられるからでしょうね。なるほど、これも納得です!

投稿: annie | 2009年1月24日 (土) 08時51分

おやおや大変なことになりました!さっそく和田先生のHPでニューホールのページを読んでいましたら、「ニューホールの模造品」の一番終わりの行にこんな記述が。
『ニューホールと似た造形のリング・ハンドル付きビュート・シェイプのカップに、黄色の貝殻を大きく描いたメイチンの作品は、同様の造形と意匠のものがニューホールでもミントンでも作られている』と。ビューとシェイプとはどんな形かわかりませんが、まさしく大きな黄色の貝殻を描いたリング・ハンドルのC&Sを持っています。私のコレクションはコピーのオンパレードなのかしら?探求は続く......。

投稿: annie | 2009年1月24日 (土) 10時50分

IWANA様
「一度連れて行かれたら二度と生きては戻れない」と言われた19世紀イタリアの少年煙突掃除。
悲惨な人身売買と少年達の過酷な労働環境を描いた「黒い兄弟」という作品がありますので、機会がありましたらお読みください。
「オリバー・ツイスト」においても、少年を虐待酷使する煙突掃除屋ガムフィールドの悪業がピカ一ですね。

19世紀、テキ屋のマウリツィオ・トラジロー向けの偽カポディモンテ・カップは、悪辣な当時のジノリ社がゴミのように使い捨てた、10歳にも満たない子供達が描いてたんです。
イタリアでは煙突掃除から陶磁器まで、そうだったんですね。
絵が稚拙で粗いのはそのためです。
顔の書き方などは「へのへのもへじ」風で、大人の描き方ではありません。

確かに、18世紀のジノリ(ドッチア)窯では、カポディモンテ風のレリーフ装飾カップなどをコピーしていました。これを「ナポリ王室以来の伝統」と言い切ってしまうところは、知らないと思って日本人をバカにしていますね。
所詮はこれらも模造品。18世紀だからスゴイ!のではなく、18世紀当初から「竹乃子屋」だったのかい!ってことでしょう。
現代ジノリの「カポディモンテ」はコピー・メーカーの証です。
日本代理店のHPはそらぞらしくて情けないですな。

annie様
「ヨーロッパ アンティーク・カップ銘鑑」(黒い本)をお持ちでしたら、第二章「形状」に「ビュート・シェイプ」の項目が掲載されていますので、ご参照ください。

投稿: 和田 | 2009年1月24日 (土) 13時24分

和田先生

和田先生のコメントのお陰で、団塊のブログは、カポディモンテとリチャードジノリの真実を暴いた本邦初のサイトとなりました。とても勉強になりました。有難うございます。今後、骨董市で“カポディモンテ”を売っている業者が居たら、その店は“ナンチャッテ屋さん”と呼ぶ事に致します。

投稿: 団塊堂主人 IWANA | 2009年1月24日 (土) 19時38分

和田先生
私のカップは「ビュート・シェイプ」のリング・ハンドルでした。ところで「黒い兄弟」は私もさっそく購入して読みたいと思います。先生のコメントを読んでいると泣いてしまします...。それから「マイセン幻影」はツタヤにもあるでしょうか?それと「ウッツ」の出版社名を教えて頂きたいのですが。最後に今「マイセン(集英社)」と言う、マイセン磁器誕生秘話を書いた本を読んでいます。ご存知ですか?これからもこちらのブログで、アンティークカップのお話をいろいろ聞かせて下さい。本当に毎回楽しみにしています。

投稿: annie | 2009年1月24日 (土) 23時19分

annie様
集英社の「マイセン」は、現在資料が残っていてわかっている事実を小説にまとめたものです。
ヨーロッパでは当たり前に認知されている「陰謀・欺瞞・策略」に満ちた薄汚い磁器窯業が、日本では「素敵ねえ・綺麗ねえ・うらやましいわあ」で終わっている現実に一石を投じる出版、と評価しています。
ただあくまでも「一石」。もっと過激に書かないとわからないんですよ、おバカな日本人は。
マイセンをはじめ西洋陶磁器と聞けば「伝統・王室・成功・発展・完成」などの単語に彩られた美談しか思い浮かばないんですから。
商業主義が発信するそんな話しか読まされていませんからね。
自分で研究して真実を知る人は、日本では少数です。

原題「ウッツ」は、邦題では「ウッツ男爵―ある蒐集家の物語」(文藝春秋刊)で、黒っぽい表紙の単行本です。著者はブルース・チャトウィン。
「マイセン幻影」のDVDがツタヤにあるか?は不明です。
一旦IWANA様にDVDを送りますので、もし可能であれば回してもらってください。

収集家がコレクションを最終的に我が物として決定づけるために、一体何をするのか、も見所です。
そしてそれによってコレクションは完結し、狂気と不安に取り憑かれたウッツの表情が、ようやく穏やかになります。
コレクションとは集める物ですか?飾る物ですか?さて……。

ベルリンの壁の一件以来、急速な西欧化で全ての既存の価値観が崩壊してしまった東ヨーロッパ。その滅び行くものの中で、人の一生が死によって完結するのと同義におかれたコレクションの運命は?
その衝撃的結末は是非映像でご堪能ください。
まさに「堪能」できる濃厚なシーンが展開します。

投稿: 和田 | 2009年1月25日 (日) 01時19分

annie様
「マイセン」団塊堂もワクワクして一気に読みました。とても面白かったです。マイセンの事もウイーン窯のこともとてもよくわかります。でも、訳者のあとがきに、たしかこんな事が書かれていたように記憶しています。コレクターなどという人種は最もくだらない・・・世の中のコレクションなどという物は総て壊れてしまえば良い・・・というような過激な事が。

和田先生
ビクトリア窯を調べていて、昨晩おもしろいオールドノリタケとの繋がりに気が付きました。発見の連続です。
DVD楽しみに待ってます。でも今週はチェゲバラも観にいくつもりだし・・・。

投稿: 団塊堂主人 IWANA | 2009年1月25日 (日) 08時01分

和田先生
また面白いお話を有り難うございます。熱が入って何度も繰り返し読んでしまいます。18〜19世紀のすばらしい陶磁器が生まれた頃、名前の知られた職人や技術者のかげで、その踏み台になった人がたくさんいたのでしょうね。その人たちがいたからこそ、あのようなすばらしい陶器ができあがったのだろうと思われます。私もその踏み台にされるタイプのようですが。地味でもコツコツ生きて行きます。その分、華やかなアンティークカップが心を和ませてくれるでしょう。でも、そこにかくされた悲惨な暗い歴史を学んでいくことを忘れないように。

IWANA様
そのDVD、一応探してみますが、もしなかったら貸してね!


投稿: annie | 2009年1月25日 (日) 10時52分

annie様
ビュンビュン飛ばしていらっしゃいますね。ブログでもアンティークカップが始まりました。物が到着次第、比較論の掲載が始まる事を期待してます。写真をフンダンに使って。

投稿: 団塊堂主人 IWANA | 2009年1月26日 (月) 23時49分

もちろん予定しています。お楽しみに!

投稿: annie | 2009年1月27日 (火) 22時41分

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