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2008年9月28日 (日)

ベイヤー&ボックの尖がったデミカップ&ソーサー。

Volkstedt_002 Volkstedt-Rudolstadt (Germany,Thuringia)

Beyer & Bock,porcelain factory,f.1890.

さて、団塊堂の様に“とんがった”カップです。

これを見た友人は「宇宙船の様な」と表現したけれど、まさに宇宙船の様であり、使う事など考えていないようで痛快である。

超モダンのようであるけれど、ターコイズの色調、金彩の小花は、少し前時代的であり、踏み出しているようで踏み出していない保守的なドイツの匂いも強く残っている。宇宙船といってもアポロ計画以前の、Volkstedt_012 僕達が子供の頃カバヤキャラメルのオマケで貰った少年少女世界文学全集の怪奇的な宇宙小説のオドロおどろした宇宙船の様に思える。高台のデザインなど宇宙船の脚であり宇宙船から噴射されたガスの様である。

なにより、トランペットの様に開いた口縁部など使い勝手など全く無視したようで嬉しい。こんな物でお茶などしたら、口の両脇からダラダラと茶がコボレテしまうだろう。高台など危ういカタチでデミタスカップだから良い様なものの普通のサイズのカップなら破損間違いなしの形だ。取っ手など、天に昇ろうとする龍の様で、天に噛み付いた龍の様で、アグレッシブで好きだ。

Volkstedt

さて、裏印のフォルクシュテットである。

テューリンゲンのルドルシュタット=フォルクシュテットは、
マイセンの贋作窯として知られ、後に街ぐるみでマイセン窯の贋作製造に乗り出します。
20以上を数えた磁器窯のほとんどが、マイセン窯製品の影響を受けた作品を作っています。

ヨーロッパポーセリンの裏印事典を紐解いて見るとルドルシュタット=フォルクシュテットの項目で何ページもマイセン風やらウイーン風の“チョッと変な”窯印が並ぶ。まるで中国製の日本風の贋物バイクのブランドロゴの様だ。

つまり、本品は、そんなドイツのテューリンゲン地方のルドルシュタット地域で作られたベイヤー&ボック社の物。裏印から1927年頃の物。

しかし、とにかく面白いカップなのだ。美しいのだ。魔界です、ヨーロッパアンティークカップの世界は。

Volkstedt_004

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コメント

第一次世界大戦が終わった後の1919年、
テューリンゲンのヴァイマルで憲法制定議会が開催され、
「ワイマール憲法」下によるドイツ国家が成立します。
同年、同地で発足したのがヴァルター・グロピウスが主宰した「バウハウス」です。
この「バウハウス」、現在でもここに関係したデザイナーが考案した家具や食器類が、現役の商品として売られています。
「バウハウス」デザイン学校があったヴァイマル独立市からまっすぐ南下すると、程なくしてテューリンゲン自由州に入ります。
このテューリンゲンの南端に位置するのがザールフェルト=ルドルシュタット郡。
ここのルドルシュタット区域にあった(ある)フォルクシュテット窯業郡では、
1920年代、バウハウスなどの影響を受けた前衛的造形の食器や装飾磁器(壺・花瓶・蓋物など)を製造しています。
このカップ&ソーサーも、そうした時代の要求から生まれたことに間違いはないですし、
ひょっとするとバウハウスで学んだデザイナーの作品かも知れません。
そう考えるとロマンが膨らみます。
「ヴァイマル市とバウハウス」はテューリンゲン州で世界遺産に登録されている三つのうちの一つです。
残り二つはタンホイザー歌合戦伝説のヴァルトブルク城、アイスレーベン一帯のマルティン・ルター史跡郡です。
この二つのすごさを考えれば、「バウハウス」がいかにテューリンゲンの誇りであるかがよくわかります。

ちなみに「バウハウス」のプロダクト・デザインは、使いやすさや丈夫さも考慮されたもの。
一度使ってみてはいかが?意外と勝手がいいかも。

投稿: 和田 | 2008年9月29日 (月) 19時54分

さてさて、和田先生。バウハウスから、さらにタンホイザーまで拡がりましたね。では、次回ブログでは、ゲーテからアプローチさせていただきます。秋の夜長、楽しみのネタは尽きることがありません。アンティークカップって本当に楽しいですね。

投稿: 団塊堂主人 IWANA | 2008年9月30日 (火) 20時50分

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