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2008年7月 5日 (土)

コールポート オパールのジュール アンティーク・カップ&ソーサー 

Coalport_007 コールポート Coalport  英国

1891~1919年

GILMAN COLLAMORE & Co.  NEW YORK

アイヴォリーとピンクに、旗の様に塗り分けられたボディに、オパールをメインにルビー、トルコ石などのジュールが打たれている。ジュールは更にエナメルでシャドウやハイライトが入れられ「カット宝石仕上げ」がなされ立体感をもたらしている。

Coalport_016 ジュールは根気のいる極めて微妙な手仕事を要求する仕上げであり、ゆえに圧倒的な存在感があり貴重で高価なものである。

コールポートの発祥は不明であるけれど18世紀末まで系統を辿る事が出来るとする説もある古い窯である。何度かの浮き沈みはあるが19世紀にはイギリス有数の地位を得た時代もあるが、現在はウェッジウッド傘下の一ブランドである。

Coalport_010 この作品は、ニューヨークの高級雑貨店ギルマンコラモア社によって特注された極めて豪華なラインの物である。コールポートの裏印の上にディスクリプションマーク、肉眼では見づらいが薄い金彩でギルマンコラモア社のスタンプが押されている。

Coalport_026 コールポートの一連のデザインに比べ、スノビッシュな風情が強いのは、世紀末のアメリカの金ぴか時代ギルテッドエイジを反映したものだからだろう。

Onj_003 この時代の様子は、当ブログのオールドノリタケのカテゴリーから、07.7.14.オールドノリタケコレクション12-2に詳しく書いたけれど。オールドノリタケの金彩のカップと比較して言葉を失ってしまう。洗練の差の大きさに愕然とする。

Coalport_022 一つのブログの中にホワイトバランスの調子が違う写真を並べるのもおかしいが、青みがかった写真が正しいホワイトバランスだけれど、セピアがかった白熱灯の照明の写真の方がこのカップの持ち味を正しく写している。

コレクションのコールポートを2つ並べてみる。この時代のイギリスとアメリカを見るようだ。

コレクション 瞑想あるいは妄想というリクレーション。

Coalport_017

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コメント

IWANA様

こんにちは。バレットと申します。
初めて書き込みさせて頂きます。
コールポートのカップ&ソーサー!特にピンクの地にトルコブルーのジュール打ちがなんとも魅力的でまさにスノビッシュな逸品ですね。写真に釘付けになりました。

私はW先生の講座を4月から受講しております。
先生の講座は毎回、作家や窯、当時の歴史的背景・流行に至るまで縦横無尽に話が展開され、大変と刺激的です。しかしエレガントに脱線することもしばしばです・・・(笑)
時々よらせていただきます。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

バレット様

お立ち寄りありがとう御座います。
エクスプローラーがまたご機嫌斜めで、こんな形でのコメント申し訳ありません。
和田先生の、教室は、脱線が面白いという事をネットの方々で読みました。学生時代の教師の講義だって未だに覚えているのは、脱線した部分だけです。私も一度聴いてみたいものです。
また、お立ち寄り下さい。

              団塊堂主人 IWANA

投稿: バレット | 2008年7月 6日 (日) 22時43分

IWANA様
コールポート社のジュールでは、茶釜や南部鉄器のような「霰(あられ)打ち」の作品ばかりが有名で、
この「似せ打ち」(「偽」ではなく)はあまり知られていません。
「アンティークカップ銘鑑」には共通するデザインの作品が掲載してありますが、
旗のような塗り分けはありません。
オールド・ノリタケとの違いは、
コールポート社製のはジュールの形が揃っていること、
焼きムラがなく発色が一定であること、
艶があること、でしょうか、
このあたりが大きく品格の差を生んでいるように思います。
もちろんジュールの用い方、つまり意匠の中でジュールが占めるデザイン上の役割の違いでしょうかね。
ただ単に鋲を並べたような線飾りでないところが魅力です。
ジュールを拡大写真で示し、ノリタケとコールポートの比較対照論を展開していただきたいです。
それから、ブログにある薔薇絵金彩ジュールのノリタケ・カップの絵は、
ロイヤル・ウースターの完全コピーです。
スワン絵と同じく、最初からパクリの確信犯で作ったものです。
元絵のウースターを是非入手されますよう。


バレットさんにご参加いただいている講座は、
わたしの「ボヤキ講座」と申しましょうか、
第一回目から参加されている方は約130回にわたって
私のボヤキと脱線を120分も聞いているわけですが、
西洋陶磁器史、全く終わりません。
私自身やめどきがわからなくなってきました。
よく「ウェッジウッド物語」とか「カップの形状」などといって、
一回で終わる講座が世間で行われているようですが、
なぜ一回で終われるのか、語り切れてしまうのか、私にはさっぱりわかりません。
しかもほとんどが90分でティータイム付き。
講師がすごい要約力と要点把握力をもっているということでしょうか。
したがって現在私は、何か特別な記念講演会以外は、
一般のお客様向けの単発講演をお受けしていないのです。
単発でも西洋陶磁器の魅力は十分に伝わりますが、
仕事内容の薄さに私自身が不満を持ってしまいますので。

ただ私は資格取得講座では一切脱線しません。
120分しゃべりまくり書きまくり、というのも得意です。


IWANA様、新幹線で日帰り参加いかがですか?
いや、愛車ブロンプトンで来るかな?
実は私、自転車も集めてます。英国製はありませんが。


投稿: 和田 | 2008年7月 8日 (火) 22時17分

和田様
コールポートとノリタケのジュールの比較論。お題を頂戴致しましたので、早速来週あたりアップしてみたいと思います。
しかし、それによって折角オールドノリタケをキーワードに検索で訪れて戴いているオールドノリタケファンの皆様の夢を砕いてしまう事になりそうです。
そうですか、私自慢の金彩薔薇絵のカップもウースターのパクリなのですか・・・・。
ところで、コールポートの霰のジュールはとても魅力的なのですが、あのジュールは型紙の様な物を使っているのでしょうか?例えば伊勢型紙で小紋を染めるように。
資格講座は魅力的ですね、資格は如何でもいいですが、西洋陶磁をそこまで体系的に学べるなんて素晴らしい事です。でも新幹線代でカップが買えてしまいます・・・。

投稿: 団塊堂主人 IWANA | 2008年7月 9日 (水) 19時40分

いや~全くその通りで、オールド・ノリタケ・ファンの皆様ごめんなさい
私も集めていますし、嫌いではないのです。


今日書店に行きましたら、オールド・ノリタケの写真本に
ロイヤル・ウースターのボールドウィン作「フライング・スワンズ」のコピーのほか、
ジェイムズ・スティントン作「ゲーム・バーズ(雉)」のコピー作も載っていました。
しかし解説者は、このことに一切言及していませんでした。
こんなことで研究が進むのでしょうかねえ。
解説者は礼賛者ではいけません。
当時どこかでロイヤル・ウースターの作品を見て、
買って日本に帰り、写しを作ったわけですから、
経緯を明らかにしてはっきり認めてほしいですね。
犯罪ではないのですから。


イギリスでは同じことをクラウン・デヴォン社がやっています。
クラウン・デヴォン社では社長自らがロイヤル・ウースターのコピー品を作る方針を発表し、
自社の焼き物を「プアマンズ・ウースター(貧乏人のウースター)」と呼びました。
「ゲーム・バーズ」や「ハイランドの牛」などのコピーは、
「遠目から見ると全くウースターなのだが、近くで見たらガッカリした」と
講座の受講生の方から体験を伺いました。

今クラウン・デヴォン社の「プアマンズ・ウースター」作品は
その安直な仕上がりにもかかわらず、なぜかとても値上がりしています。

ジュールは型紙か?の件については、また次回。
[コメントで「次回」はないか?私もブログせねば]

投稿: 和田 | 2008年7月 9日 (水) 23時29分

IWANA様

ご丁寧な返信をいただきありがとうございます。
オールド・ノリタケも必須論点ですが未だそこまで手が回りません。。
先生のブログ!機会があれば是非

投稿: バレット | 2008年7月11日 (金) 11時55分

はじめまして
私は海外に住んでいます。カップ&ソーサーを集めて10年です。和田先生の本も日本から送ってもらい読みました。 それからずっと歴史を調べていますが、日本美術工芸の本にも アメリカの本(1900年前後)にも森村組の名前も見つけることができませんでした。 
いろんな事を調べているうちに 日本で出版されているノリタケについての本に疑問を持つようになりました。なぜノリタケが 当時アメリカで良く売れたか、、は ヨーロッパのものの値段が高く 買えない中流以下の方達に西洋物に似たものとして良く売れたのだと思います(1890年前後のカタログより)。世界の日本美術工芸品にはオールドノリタケは、、残念ながらありません。 オールドノリタケは大量生産でした。 だから 美術館にあるものを、何人もの方が持っているのではないかと思います。西洋のものをより日本的な細かさを絵付けした名古屋の絵師さんの技術は素晴らしいと思っています。でも本当の日本美術工芸品とは、、、、多分 岡倉天心 なども 当時 言いたかったことではないかと思います。

投稿: 桃子 | 2008年7月29日 (火) 16時11分

IWANA様
和田様
私のヨーロッパものの教科書を出版された和田先生からお返事いただけるなんて 夢のようです。こちらの骨董市でドレスデンのカップで取っ手がヘビのカップやら オールド アイボリー リモージュ薔薇などなど集めましたが マイセンだけは、偽物が怖くて 買おうとは思いませんでした。
高価で良いものほど 高く売れるので偽物や写しがでてくるのすね。
美術工芸品だから PATENTを取ったのではなくて 真似されないためにもPATENTが必要だった時代なのですね。
1880年頃から陶磁器戦争?で、日本の花鳥図などフランスやヨーロッパ アメリカで真似され 1885年頃には 日本の高価な美術工芸品は売れなくなってしまいます。イギリスでは 当時に集められた方の作品が本となり出版「MEIJI NO TAKARA」されました。高価な本なので 買うことができないです。骨董収集について思う事はIWANA様と同じ考えです。 いくら鎌倉時代のものだから、1点ものだから、将来値段が上がりますよ、、と言われても 美しいとか 眺めていて安らぐとか、、がなければ 収集しようとは思いません。リモージュが好きな人、古伊万里が好きな人、全世界 人それぞれです。オールドノリタケは明治に輸出された陶磁器の一部です。ただ 世界に誇る美術工芸品と言っていれば、海外にいる日本美術工芸品の収集家達に笑われてしまうのではないかと思ってしまいます。日本美術工芸品でなくても 将来のお宝にならなくても 夢中になれるもの、心が安らぐものを集め 同じ趣味を持つものが集まり 語らうーー私はそれで良いと思うのです。 

 
 

投稿: 桃子 | 2008年8月 2日 (土) 04時36分

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