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2008年6月21日 (土)

Rare Meissen 18世紀のシノワズリーの皿 その①

Meissen_011 東インド会社によってヨーロッパにもたらされた中国や日本の磁器は、その透明感と光沢でヨーロッパの王侯貴族を虜にします。

それらの磁器の良品は金の価格よりも高かったと言いますから、金を作り出すといって出来なかった錬金術師ベドガーが、強欲で絶倫のアウグスト強王に、金にかわる物として磁器の製造を命がけで命令されたのも、理解できます。

ほとんど囚われの身の環境のなかで、八年の歳月の後、ベドガーは磁器の焼成に成功します。磁器焼成の秘法は極めて厳格に国王の武力の下で管理されます。

しかし、職人の置かれた劣悪な環境と賃金不払いといった裏切りにより、其の秘密は周辺諸国へと次第に洩れていきます。1718年 ベドガー、ドレスデンで没。

Meissen_001 1719年、ウイーン窯は、マイセンから来たシュテルツェルのノウハウにより磁器の焼成に成功します。ウイーン窯は、マイセンより遥かに優れた色絵具を開発します。そしてその色絵具を生かす腕のある画工として23歳のヨハン・グレゴリウス・ヘロルトが加わります。 写真=ヘロルト

当時、ウイーンは、ウイーン以上に贅沢な暮らしをしている都市は無いといわれるくらい華やかな都市であった。その流行に敏感なウイーンでヘロルトは、流行のシノワズリ・中国趣味の壁画を描く画家として既に知られた存在でした。しかしヘロルトは唯の芸術家ではありませんでした。才能に溢れ、そして野心に溢れ、商才に長けた只ならぬ男だったのです。ウイーン窯は財政難によりあっけなく立ち往生します。

ヘロルトはウイーン窯の新色絵具を持参しマイセンに移ります。磁器の焼成に成功したものの美術的な面で立ち遅れていたマイセンでヘロルトは破格の扱いで迎えられます。世界の陶磁器の歴史に燦然と輝くマイセンの絵師ヘロルトの誕生です。そしてヘロルトのマイセン蹂躙の野望の始まりです。

Meissen_009 以下引用

Meissen_005ヘロルトの絵付けは次第に独特の様式を確立しつつあった。彼は奇抜で精彩な中国趣味の絵柄を、手の込んだ渦形模様の枠組みの中に描くことに熟達していった。塔や奇妙な草木が点在する一風変わった風景。そこには苦力のかぶる麦藁帽子をかぶり、口髭を生やした中国人がいて、錦模様の服をまとい、煙草を吸い、茶を飲み、踊ったり稲を植えたりしている。       マイセン  ジャネット・グリーンソン 南條竹則訳

さてなんだカンダと、今日も前置きばかりが長く、肝心の“ヘロルトのシノワズリの皿”なる物が登場しないではないか?!と皆様の野次が聞こえてきそうだけれど、つまりマイセンを語るにはベドガーを語ると同じくヘロルトを語らねばならないのであってヘロルトを知る事で、この度、IWANAのコレクションに加わった“ヘロルトのシノワズリの皿”なる物についてのご理解をイタダキタイと思う昨日今日この頃なのだ。

引っ張って、ひっぱって安物のテレビドラマのようだけれど“皿”の全体像については次回のブログでアップ致します。直径11センチの小宇宙です。     つづく 

Meissen_007

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コメント

boss

良いなぁ~良いなぁ~♪

アンティークマイセンの本物を間近に見てみたい!!
アップの作品で我慢するわ、、、涙。

それにしても前回のコールポートと云いマイセンと云い、語学が堪能な方は世界を広く生きていけるので羨ましい限りです。

又目の保養をさせて下さいませm(__)m

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boss様
お久しぶりです。そして、ブログの新装開店おめでとうございます。
チャイナペイントも随分と腕を上げられましたね。ワンコのペイント見せていただきました。お世辞抜きに凄いです。そのうち、ヨコハマ マイセンとかヨコハマ ヘロルトなんてものが世間を賑わす事になるのでは?
さて、我がマイセンの真偽は兎も角として、凄いです。直径11センチのデミタスサイズのソーサーなのですが、良くぞここまで描けるものだと感動ものです。実物をお見せできないのが残念です。

            団塊堂主人   IWAMA

投稿: boss | 2008年6月21日 (土) 09時59分

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