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2008年5月31日 (土)

ヴィクトリア朝の羊歯狂い。

Coalport_005_2 イギリスのヴィクトリア女王の時代(1837-1901)は英国経済が世界の工場として未曾有の発展を遂げた時代である。しかし一方「飢餓の40年代」ともいわれる労働者の窮乏の時代であり、階級社会の英国は、ごく僅かの支配階級を除き、悲惨極まりない奴隷的労働者で溢れていたのです。この悲惨な状況からマルクス・エンゲルスは共産主義を生み出し、また或る者はアナキズムに陥った。なんて事を思いつつ、前回ブログアップした、コールポートの華麗なアンティークカップを眺めているのだけれど、この華麗なカップもまた同時代なのだと思うと、いささか思考が分裂気味のIWANAの今日この頃だけれど、皆様いかがお過ごしでしょうか。

さてと、皆様は、庭に羊歯(シダ)が生えたら如何なさいますか?

日陰の薔薇仲間の皆様など、日陰では薔薇は咲かずに、羊歯ばかりが生えてくるとお嘆きで、羊歯などコケの様に嫌われたりしている今日この頃なのですが。

だがしかし、御婦人方が愛するイングリッシュガーデンのイングランドでは、羊歯がご婦人方に殊の外もてはやされて“羊歯狂い・Pteridomania”と呼ばれる程の熱狂を見せた時代があったのだという。

まさに、ヴィクトリア朝の時代こそ、テリドマニア・羊歯狂いの時代なのだ。1851年の万博に展示されたウォーディアン・ケース(密封されたガラスケース)が、その中で栽培された羊歯を含め大流行した事によるのだそうだけれど、イギリスの装飾パターンには、その後のウイリアムモリスの壁紙やら、カーテンやら陶器などフラクタルな羊歯の葉が多く使われている。

とてもマワリクドイ話になったけれど、今日のご自慢は。花の咲かない日陰の我が家の中庭には、自生を含め八種類もの羊歯がハビコッテ、今、梅雨のキザハシに 勢いを増していて、羊歯がハビコル様な爺臭い陰気な庭だと大方の人は言うかも知れないけれど、これこそがヴイクトリアンなイングリッシュガーデンなのだと、言ってみたかったのです。

「羊歯は、時代の新たな、地味で厳めしいムードにぴったり合っていた。男たちの服装が黒ずくめになるのと軌を同じくして、羊歯の人気は高まっていった」  D・E・アレン

Pteridomania

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