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2007年9月21日 (金)

油絵・静物

Kaiga_001 今から30年程前に、絵画ブームがあって、ブームといっても美術ブームというわけではなく、インフレの時代を反映してのマネービルの為のもの、キャンバスに絵の具が塗られていれば飛ぶように絵が売れたという。

毎年、年末になるとデパートでは、チャリテイの絵画や工芸展が開かれる。新聞社が作家に呼びかけて集めた品を販売し新聞社の社会事業団を通じて何処かに寄付しようというもの。

IWANAが担当したその催事では、80人程の作家の作品が展示された。大物作家は色紙などでお茶を濁すけれど中堅作家からは、新聞社の主催という事でそれなりの作品が提供される。

オープン初日は、開店前から大勢の人が押しかけて大変な騒ぎになる。

前日の展示作業の間から、IWANAは自分ならどれを買おうかとシュミレーションをしてみて、この作品がとても気に入っていた。ほとんど売れ残る事は無いのだけれど、残れば買っても良いかなと。

ところが、この絵は、全く売れなかったのです。三日間の催事期間で、この作品だけが売れ残りました。今回のブログは作者の名誉の為、名前を出さない事にします。

客層は、熱心な美術ファンというより、ただ安いからという実利型の客と、普段有名な作家の物が流れてこない転売目的の小さな美術画廊の店主。とてもこの絵の良さなんて解らない客ばかり。この手の客はIWANAは嫌いな客なのです。例えばネットオークションで本当の美術品なんて買わないだろう?

しかし、自分のベストチョイスだけが売れ残るとは、美術のバイヤーは自分には無理と悟った事件でした。

この絵、以前の家には永く掛けられていたけれど、今の家を新築した際、居間に掛けようとしたら家族の反対にあって暫く物置に入れられていたのです。

Kaiga_002 なかでも反対の先鋒はグラフィックデザイナーの息子。子供の頃からこの絵に描かれたピエロがとても怖かったのだという。そういえばこの絵は、トイレの横の廊下に掛けられていたから。

パイプにヒューミドール(葉煙草いれの壷)とダイス、ランプにピエロ。とても楽天的な色使いだけれど何やら深い不安の影が。

煙草入れが薬瓶の様に見えて。ピエロは首を吊っているようで、快楽と死を予感させる明るい色。薬・煙・ギャンブルあるいは占い・自死、70年代末の知識人の状況そのものではないか。とIWANAは読んでいたのだけれど、これだけが売れ残るとは。

つくづく世間は、いや私は目がないのだな。

これが、どうして此処にあるのか?

新聞社としても、せっかくですけれど、この絵だけが売れ残りましたって作家に返せないだろう?

新聞社がくれるというから・・・。

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コメント

絵画の話なかなか面白く、どこかの作家の傑作でしたね。号数は何号でしょうか?
ピエロのほうもとてもよい印象が伝わりました。我が家の絵画ときたらアイズピリのET版のリトぐらいしかなく、バブル期前ブラックの絵画を取得し1年後売却して1割利益を取ったことがありました。金銭価値ではなく、印象価値は絵画価値としてとても大切と思います。

投稿: 似非常人 | 2007年9月21日 (金) 08時05分

似非常人様
たとえ一割にせよ絵を転売して利益を出すなんぞアンタは偉い。
さあ、三連休がマタ始まります。墓参りだってしなきゃならないし。
骨董市にも行かなきゃならんし、ヤマダ電機やらで液晶テレビを見てこなきゃならないし。

投稿: 団塊堂主人 IWANA | 2007年9月21日 (金) 20時34分

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