ハウスオブハーデイ フライロッド その二
IWANAのフィッシング狂書 ④
ロンドンのダンヒルの本店が凄いと思ったら間違い、ロンドンのアカスキュータムが凄いと思ったらまちがい。ダンヒルなら日本橋三越のダンヒルコーナーの方がずっと格調高いのです。アカスキュータムでワイシャツをと思って行ったのだけど日本のライセンス物のほうが生地が良くって。ロンドンで凄いと思ったのは傘屋さんです。これは凄かった、傘の生地から柄、取っ手、金具までタンスにディスプレイされて、格調高い雰囲気のなかで注文できるのです。当然IWANAも義兄への土産に一本誂えました。
というわけで今日も前置きが長くなりそうですが、日本へ帰るのに、傘をかついで釣竿を担いででは、「東京ぼん太」状態です。釣竿はなんとかトランクに入るコンパクトな物を選ばざるを得なかったのです。
ロンドンのハウスオブハーデイは当時の日本の、ちょっと上のメンズショップ程度の格式、とはいえハーデイの名誉のために言えば、日本の過剰な店舗装飾の方が異常なのかもしれません。
ツィードのジャケット・ノースカントリーウールのセーター・キルティングのウェストコート、洋品店の様な佇まいの二階にある釣具のコーナー、釣具が整然と飾られ、小石に魚のデコパージュをしたペーパーウェイトやら、石膏の魚の置物、そうです小物が違うのです。フライフィッシャーマンの書斎を飾るオシャレな小物。ワクワクする物ばかりです。
まだ前置きで、なかなか本論のハーディの竿に行きつかないのだけれど。
勿論、カーボンの竿なら日本のものが良いに決まっています。もちろんハーデイだって日本のカーボン。イギリスの釣りの雑誌でも日本のカーボンの釣竿、DAIWAやシマノは特別扱いでした。
でもね、ハーデイのこの細部の仕上げはどうよ、たまらんだろ。
たとえばロッドチューブ、竿のケースなんだけど、頑丈なアルミのチューブに皮革のカバー、この皮革が手縫いで・・・。ジェントルマン気分だろ。いや貴族的だろ?
竿のパーツを一本ずつ入れる木綿のバッグ・・・堪んないよね。
あらゆる「部分」がIWANAをビンビン刺激してIWANAを禁治産者状態へと誘うのです。
「スタデイツウビークワイエット」穏やかになる事を学べ。
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